小学校入学後半年で限界を感じ、正社員をあきらめたママも…
子どもが小学校に上がり学童保育等を利用できない場合、子どもを預けられる時間が保育園などのときと比べて短くなってしまうことも「小1の壁」の要因の一つだ。
公立小学校教諭Bさん(30代女性)も、保護者から「仕事の時間と子どもの登下校の時間を合わせることが難しい」という相談を受けることが多いと話した。
都内で教師をするCさん(30代女性)は、行政の取り組みを評価しながらもこう話す。
「今年度からウチの区では“朝タイム”を設けて15分早く児童が登校できるようになりました。とはいえ、朝の児童を見るのは教師ではなく、年配の外注職員さん。お一人でどこまで子どもたちを見れるかは少し不安ですね」
次に先輩ママの意見はどうだろうか? 小3の息子を持つ40代パートの女性はこう話した。
「息子の小学校入学当初は子育てと仕事の両立を目指していました。しかし、入学から半年後くらいに限界を感じ、正社員から時間の融通が利くパートへ移行することになりました。
『子どものこと』はもちろん大切にしてきましたが、帰宅してご飯つくって、家のことをすると、我が子とゆっくり会話する時間も勉強を見る時間もない。学校が親に求めるハードルをクリアするのはなかなか難しい」
また、前出の女性は子育てと仕事の両立の難しさについてこのように続けた。
「今まで行事や保護者会、PTA活動、子どもの体調不良などでどれだけ有休を使ったか数えきれません。学校行事の多くは平日の昼なんです。子育てする親に特化した有休制度を会社が設けるなど、子育てしやすい環境を社会が作っていけば、子育てを理由に自分のキャリアをあきらめる女性が少なくなると思う」