「無自覚に食い尽くし系男子だった」
一方、彼女に「食い尽くし系男子」だと指摘され、絶望した男性もいる。
「僕は無意識に食い尽くし系男子でした」と暗いトーンで話し出したのは、益田俊樹さん(32歳・仮名)だ。彼は「本当に悪気がなかった」という。
自身が食い尽くし系男子だと気がついたきっかけはなんだったんだろうか?
「1人暮らしをする彼女の家で勝手に酎ハイを飲んでいたら『俊樹って食い尽くし系だよね、行儀悪い』と言われたんです」
彼女とはもう付き合って2年。お互いの家を行き来する半同棲状態だといい「別に冷蔵庫を勝手に開けるって普通だと思っていた」と話す。
「彼女に普通は他人の家の冷蔵庫は勝手にあけないし、食べていいか聞くのが礼儀だと。そりゃ付き合いたての時は聞いたけど、もういいでしょ?って思ってたんですが」
さらに外食時のマナーについても「どうかと思うことが多い」と意見されてしまった。
「この前オイスターバーに行ったんですが、ちょうど彼女がトイレに行った際に生牡蠣が4種類2個ずつきて、あまりの美味しさに一気に食べちゃったんです。
で、また新しく頼んだんですがまた僕がほとんど食べちゃって…。言われてみたら、結構こういうことを無意識にしていました」
益田さんは、この話を男友達に相談したそうだが「お前は確かになぁ」と苦笑されたんだとか。
「大人数で外食するときって大皿料理じゃないですか。僕だけ周りに何人いるとか、取り分けのこととか考えずに好きなだけ取って、さらに食べていいかも聞かずにおかわりを食べたり、他人が食べずに残しているのをないも聞かずに手を出したりしていることを『ずっと変わってるな、とは思っていた』と言われました。
僕は男3人兄弟の末っ子。食べないとご飯がなくなってしまうから、どうしても小さい頃の癖がそのまま残っていたんです」
現在は彼女や友人の助言もあって、なるべく取り分けてあるメニューを頼んだり、取り分ける大皿メニューは最後に取るようにしているとのこと。
「ネットで“食い尽くし系男子” を検索したら、子どもの離乳食を食べる、家の冷蔵庫のものを全て食べ漁る、なんてのを見て驚きました。
でも僕も教えてもらわなければ、もっと増長して食い尽くしモンスターになっていたと思うので、知れてよかったです」
おそらく食い尽くし系男子のほとんどが無自覚なのかもしれないが、一緒に食事をして食い尽くされた側は相手が男性だろうと女性だろうといい気はしないだろう。
大切なパートナーが去ってしまう前に、自分の食事マナーを見直しましょう…!
取材・文/吉沢さりぃ