PTSDやパニック発作で、外出もろくにできない状態に
渡邊さんは今回、刊行されたフォトエッセイのなかでも、PTSD発症の引き金となった「雨の日」について言及し、入院するまでの経緯や療養生活について記している。
集英社オンラインのインタビューでもその当時の辛い状況をつぶさに語ってくれていた。
「2年前にメニエール病にかかってから、目が回ってしまったり、片耳が聞こえなくなったりといったことが頻繁に起きるようになってしまって。
仕事中は特に大変で、自分が話している音が正しいのか、わからなくなってしまった時期もありました」
「加えてPTSDによって食事が摂れなくなったことで、生放送中に体がフラフラと動いていたことがあったようで。
もう立っていられない、歩くのも精一杯な状態で、最終的に医師の方に「入院しましょう」と言われたので、長期で休むことになったんです」「あと、PTSDの特徴的な症状の一つに「過覚醒」があるのですが、それによってささいな物音にも恐怖を感じて眠れなかったり、ストレッチャーを引きずる音が怖くなったり……。
とにかく常に気が張り続けていたので、まずはそうした覚醒状態を薬で抑えるところから治療を始めました」
「ただ退院してからも、しばらくは家の中でしか過ごせなくて。同時にパニック障害のような症状も現れていたので、外出するのがとにかく怖かったんですよ。
電車やバスに乗るにもひと苦労。タクシーなんて到底乗れなかった。エレベーターも、知らない人が同じ狭い空間にいるのが耐えられなくて、使えなかったです」
こうしたコメントの数々からも、彼女の辛かった日々を想像するに難くない。
そうして、その後、渡邊さんは2023年12月23日発売の雑誌「週刊プレイボーイ1・2合併号」のグラビアに登場、今回のフォトエッセイ刊行など、ようやく新たな活動を始めていった。