「使えねーな」妻のひと言で離婚危機にまで発展
「食器ぐらい洗ってよ」「息子のこと何で見てくれないの?」
動かない夫に対し、次第にチクチク嫌味を言うようになったマキさん。指摘された夫も最初のうちは「分かった!ごめん!」と素直に応じていたが、“チクチク攻撃”が増すごとに「うるさいな…」「そんなんだったらもういいよ」と怒るようになり、休日のたびに喧嘩するような状況が数週間にわたって続いた。
そして決定的な亀裂が生まれたのが、産後5カ月目のことだった。
いつもの休日。この日もマキさんは家事育児を担う傍ら、朝遅くに起きてスマホゲームをする呑気な夫の姿にイライラを募らせていた。
息子をお風呂に入れていた時、何かを感じ取ったのか、夫が突然風呂場にやってきたのだ。
「なんかごめん…何もやってなくて」
謝罪の言葉を口にした後で、夫は
「友達とサウナ行きたくて、出かけてきていい?」
と聞いてきた。マキさんは承諾したが、夫は
「出かける前に何か手伝うよ!」
と言ってきた。しかし、すでに息子は風呂から上がって着替えも済ませ、残りはミルクを作って寝かしつけるだけだった。
「もう何も手伝えることないからサウナ行ってきていいよ」
とマキさんが伝え、息子を抱っこして寝室まで向かうと、その後ろを「手伝う!手伝う!」とついてきた夫。そこから「もう手伝えることない!」と拒むマキさんと、「手伝う!」と言って聞かない夫との喧嘩が勃発した。
「正直、最後の最後で手伝うとか言ってきて『なんだこいつ…』って感じでした。でも何か手伝わせないと出ていかないかもって思って、『リビングにベッドのシーツが置いてあるから寝室まで持ってきてほしい』って頼んだんです。
そしたら『分かった!』と威勢よく夫が取りに行ったんですけど、しばらくして『ないんだけど』と寝室に戻ってきました。代わりに私がリビングに探しに行ったら、目立つ場所にシーツが置いてあったんです」
それを見て、マキさんは思わずぼやいてしまった。
「使えねーな…」
その後、寝室に戻ると、悲しみと怒りが入り混じったような表情でこちらを睨む夫の姿があった。
「マキちゃん、今『使えない』って言ったよね」
そう言い残し、扉をバタンと閉めて出て行った夫。翌日からマキさんが夫に話しかけても無視される“冷戦”状態が4カ月間続くこととなった。