新人・ベテラン・世襲議員が大苦戦
東京15区では、自民が、「Z世代」の25歳の起業家・大空幸星氏を擁立して4月の衆院補選で失った議席の奪還を狙う。
立憲は、前回選挙では酒井菜摘氏が大差で当選を果たしたが、前回は共闘態勢を組んだ共産が、今回は独自候補を立てたことで苦戦を強いられている。
地元の江東区出身を前面に出した独自の選挙戦を展開する須藤元気氏も一定の支持を集める見込みで混戦模様に拍車をかけている。
「序盤の自民の調査では大空氏がわずかにリードしていました。ただ、『弱者支援』の活動をするNPO法人の理事長を務めていることをウリにメディア出演していた大空氏が自民から出馬したことへの批判がSNSを中心に広がりも見せています。一方の酒井氏も野党共闘の失敗が最終盤でどう響くか。予断を許さない状況が続きます」(同前)
また、リストにはないが東京7区では、自民党公認候補の丸川珠代氏と、立憲民主党公認候補の松尾明弘氏が大接戦を繰り広げている。
さらにリストは東京だけではない。世襲議員も試練にさらされている。
「山口2区では、岸信夫元防衛相の地盤を受け継いだ信千世氏が正念場を迎えています。初当選した前回衆院選でも演説の不安定さが指摘されていましたが、今回も課題の改善には至っていません。
橋本龍太郎元首相を父に持つ岳氏が立つ岡山4区も重点区とされている。新たに発覚した非公認候補への政党交付金の支給問題の影響も懸念されるところで、最後まで厳しい戦いになることは間違いないでしょう」(同前)
永田町に無事、たどりつくのは誰か。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班