自信をのぞかせていたサブスクも成長限界に到達
GoProは、8月19日に全社員925人(2024年6月末時点)の15%に相当する140人の人員削減策を発表した。8月6日の決算発表日に、2024年度の経費を3億2000万ドル程度に抑制するリストラ案を出しており、人員削減はその一環となる。
なにしろGoProは売れていない。2024年4-6月の出荷数は57万6000台、これは前年同期間の2割減である。2024年度上半期の累計販売台数は96万9000台(前年は116万6000台)。なんと100万台を下回ったのだ。
GoProは、動画の自動アップロードやクラウド上で編集作業などができるサブスクリプションサービス「GoPro Plus」(日本国内では2017年3月30日からサービス開始)の運用に自信を見せていた。
5K動画撮影に対応、また旧モデルではできなかったレンズカヴァーの交換が可能になった「HERO9」を市場投入した後の2021年1-3月の課金売上は1000万ドルで、前年同期間から2.2倍に急拡大していた。しかし2023年7月以降は、四半期単体で2500万ドル付近での横ばいが続いている。
特に2023年に入ってからの停滞感が顕著になり、GoProはこの年にサブスクリプション加入での本体割引を廃止した。結局のところ、割引をエサに加入者を釣り上げていたにすぎず、根本的な収益改善策にはなっていなかったということだ。