かつてはほぼ全員が結婚する社会だった

令和4年版少子化社会対策白書によると、50歳時点で一度も結婚をしたことがない生涯未婚の割合が男性28・3%に達しました。

生涯未婚率が「50歳時点での未婚者」で計算されるのは、その年齢になったらもう生涯結婚することはないだろうとされているからです。

男性の生涯未婚率はまだまだ上昇して、2040年には29・5%に到達して、単身世帯の割合は40%に達すると予測されています。

2040年といえば、現在50歳の人々が前期高齢者になる年齢です。定年後に仕事と居場所を失って単身で暮らしているとなると、誰とも話さない日々が延々と続き、得体の知れない孤独に襲われているかと思います。

いまでこそあたりまえの生涯未婚の独身男性ですが、それは平成以降に起こった特異な現象です。

50歳のみなさんが生きてきた間に、自由恋愛の時代となり、女性が社会進出して、非正規雇用が推進されるなど、様々な変化がありました。その結果、結婚しない、結婚できない男性が激増することになったのです。

写真はイメージです 写真/shutterstock
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みなさんが結婚できない、しない選択をしたことで、生涯未婚率の上昇がはじまって、未婚者の独身だらけという現在に至っているのです。

以前はどうだったのでしょうか、過去の生涯未婚率を見てみましょう。

高度経済成長期の1960年は1・3%、平成に突入した1990年は5・6%、2000年は12・6%と、独身男性は圧倒的な少数派でした。中年の未婚者は、めずらしい存在だったのです。

この数十年間で、ほぼ全員が結婚を経験する社会から、3人に1人が生涯未婚のまま人生を終える社会に変貌したのです。

皆婚時代が続いたので、現在の独身だらけ、単身世帯だらけという孤独な人々の増加は、歴史的に前例のないことだといえます。

よって、みなさんがどのような末路を迎えるのか、前例がないので誰もわからないのです。少なくとも、幸せではない未来が見えてきます。

みなさんが結婚しなかった理由は、なんだったのでしょうか。