「問題は総選挙を勝ち抜いたあと…」

とはいえ、党内の「進次郎推し」に温度差がないわけではない。衆院議員に比べ、参院議員――とくに来夏の参院選で改選を迎える議員たちのトーンはどことなく低いという。

<早くも“解散”予告>自民総裁選「進次郎でほぼ決まり」は本当か? 気になる自民党内での温度差…参院議員は「衆院はいい。我々は生き残れない可能性がある」_2
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「たしかに進次郎氏が総裁選を勝ち抜いて小泉政権が発足すれば、自民の支持率は上がって総選挙で勝てるかもしれない。問題はその後です。もし、その後の予算作りや外交交渉などを進次郎氏がうまくこなせなければ、この内閣は当面の衆院選大敗を免れるための選挙管理内閣にすぎなかったと多くの国民が気づいてしまう。

そうなれば、本予算作りを終えた来年4月から国会が閉会する6月末頃にかけて、ふたたび自民の支持が下落してもおかしくない」(前出・自民関係者)

参院選はその直後の7月にあるため、自民の中には『衆院はいいが、我々は生き残れない可能性がある』と話す参院議員もいるという。

「衆院は小泉内閣誕生で総選挙を有利に戦えてウハウハかもしれないけど、そのツケは来夏の参院選でオレたちが負うはめになるのではと不安視している議員は少なくない」(前同)
 
資質、能力、経験でなく、若さと人寄せパンダとしての能力値が重視されているだけ――。はたして小泉氏はそんな口さがない巷の見方を一蹴できるのか? 

大混戦だけに激しい政策論争になると予想される全国8か所での総裁選演説会。ここで立往生するようでは厳しい。演説会での小泉氏の弁舌ぶりが注目される。

取材・文/集英社オンラインニュース班