絶景は裏返せば辛い思い出

──海底から洋上に戻られて、どうでしたか。

いい思い出は、全て絶景にまつわる思い出ですね。雲の隙間から差し込む日光が作る天使の梯子、水面に揺れる月明かりの夜……。

幸運をもたらすアホウドリを見られたのも印象に残っています。船乗りは嵐に遭わなければそれだけで幸せ。他にも、低気圧を避ける海鳥が出てくれば嵐の終わりだとわかります。

大空を舞うアホウドリ
大空を舞うアホウドリ
沈む夕日とミランダ号
沈む夕日とミランダ号

──そして、洋上からさらに陸上に戻られたわけですね。

揺れないベッドの上で寝て、はじめて実感しましたね! 10ヶ月ぶりに脱力して熟睡できました。その後取材ラッシュがあって今はちょっと調子に乗っているところで(笑)。このままではまずいと、次になにをしようか考えはじめています。

──では、その次の目標は。

このチャレンジを通して、やりたいことをやり切るのがなにより大事だと実感したんです。やりたいことの規模感は人それぞれで、その指標のひとつに世界一周があるだけ。ジャンル問わず、「チャレンジャー」としてやっていきたいなと。

そして、その挑戦を通じて「自分がやりたいことを達成しよう」ということを発信していきたい。まずは宙に浮くソーラーエアプレーンでの世界一周を目論んでいます!

水平線に広がる絶景
水平線に広がる絶景
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取材・文/宿無しの翁 写真/木村啓嗣 インタビュー写真/わけとく