「何か情報あります?」「逆に知りたいんですけど…」
4月29日、指示役の佐々木光容疑者(28)が逃亡先の沖縄県で逮捕されたことから、記者は真奈美容疑者に再び接触を試みた。
世田谷区の自宅前で午後5時すぎ、就学前と思しき男女の幼子とともに、コンビニの袋を手に下げて帰宅した真奈美容疑者に「2人目が逮捕されましたね」と声をかけると、「何か情報あります?逆に知りたいんですけど」と“逆取材”が始まった。
幼子2人には中国語で家に入るよう促し、路上で記者とのやり取りが続いた。
「さっきニュースで見たんですけど、顔ってわかりますか。さっきまでは名前しか出ていなかったので」
記者が佐々木容疑者の顔写真を見せつつ、平山容疑者の名前を出し、両親とトラブルなどがあったかどうか確かめてみたが、返ってきたのはこんな答えだった。
「ないですね。ないというか、わかんないです。そこまで把握できていないです。平山というのは指示役? これは逮捕なんですか、それとも任意?」
もちろん逮捕だが、この時点では2人の容疑は死体遺棄と死体損壊で、さらに両親(被害者の宝島龍太郎さんと幸子さん夫妻)を都内で拉致して抵抗できない状態にして車で運んだ人物は別人の可能性が高いことを伝えると、おもむろにこんな問いを返してきた。
「ちなみに、不動産の人っていうのはなんか話してました?」
この時はまだ、自身の内縁の夫である関根誠端容疑者に続いてGW終盤に逮捕された不動産業者の前田亮容疑者の存在はどこにも報じられていなかった。
ただ、後に前田容疑者が管理していたことが判明する品川区東五反田の空き家に、両親を乗せた白いレンタカーが入り、続いて平山綾拳容疑者が実行役のために用意した黒い乗用車が入っていったことはわかっていた。
真奈美容疑者は自分や関根容疑者とこの「空き家」をつなぐ接点である前田容疑者の存在を悟られまいと予防線を張ったのかもしれない。そして、こんな風に質問のような感想をぶつけてきた。