人生の転機は、53歳のとき。入籍後2週間で夫を亡くす

人生の転機は夫の死です。私はこれまで3回結婚しているのですが、53歳で出会った夫は、私のやりたいことを理解して応援してくれる人でした。
この人とならこれからの人生二人でやっていけそうと思っていたのですが、入籍から2週間で、持病が悪化して亡くなってしまいました。

あまりにもあっけなくて。それからいろんなことを考えました。このとき、「人はいつどうなるかわからない。だからやりたいことをやろう」と思ったんです。
それから57歳のときにインスタグラムを開設しました。そこで美容部員の知識を活かした大人のメイク方法や、ファッションのことを投稿し始めたんです。おそらく私がみなさんに認知され始めたのは、白髪染めをやめたあたりだと思います。

もともと勤めていた会社では、細かく身だしなみのルールがありました。白髪も染めなくてはいけなかったんです。でも、私は日頃から白髪染めって伸びた部分が老けて疲れて見える、しかもおしゃれじゃないって思っていて(笑)。だから私は会社に「こういう理由で白髪は染めずにいきます」という嘆願書を提出しました。それが認められ、髪はブリーチして明るくしました。

ただ、グレイヘアに移行しているときは華やかさがありませんでした。そこで少しでも元気に見えるようにパーマをかけたんです。その私のスタイルができていった頃から、インスタグラムのフォロワーがどんどん増えていきました。

そこから私の人生は変わりました。2018年には『素敵なあの人』(宝島社)の私服拝見企画に4ページにわたって掲載されました。同じ頃にショップチャンネルからコアモデルとしてのブランドの依頼がきて「タミ・ブラーマ」がスタートしました。その年の9月に前職を退職。新たな人生をモデルとしてスタートできたんです。夫との生活はとても短かったけれど、私の人生に大きなものを残してくれたと思っています。

「タミ・ブラーマ」では、コンプレックスを味方にする洋服のデザインを考える
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