子どもの国語の点数を伸ばすための、親の心得

――国語が苦手な子どもを塾に通わせる場合、どのような基準で塾選びをするとよいでしょうか。

ある集団指導塾で国語の成績が伸びなかったという場合、ほかの集団指導塾でもその結果は同じだと思います。その場合は個別指導塾や家庭教師など、別の形態を検討することをおすすめします。

ではどう講師を選ぶかというと、私が思うポイントは2つ。一つは、なるべく学歴の高い人であること。もう一つは謙虚である方を講師に選んだ方がいいです。

これらのポイントに当てはまる人は、子どもが国語を苦手とする理由を理解・分析し、その子にあった授業を作ろうとする人が多いです。

今まで塾講師派遣も行ってきましたが、高学歴の人の方が子どもの特性を理解し、授業準備をしっかりする傾向にあります。あとは、人の話を聞けるということも重要ですね。

――契約する前にしっかり見極めたいポイントですね。最後に、子どもの国語の成績を伸ばすために、親ができることは何でしょうか。

誤解を恐れず言えば、『何もしない』ことが重要かもしれません。

――成績が上がらず困っているのに、ですか?

国語は比較的、親が口を出しやすい教科なんです。算数は受験レベルになると難しいし、理科や社会もうろ覚えでは口が出せない。でも、国語なら漢字も読めるし文章も読めるから、大人は横から口を出してしまいがちです。

大手塾が教えない「国語ができる子が勉強しなくてもできる理由」_2
大人が一方的に指導すると、ますます国語嫌いになってしまう(ココロミル提供)

これが子どもを国語嫌いにする大きな一因でもあります。

『どうせまた自分の書いたものに口を出される』と思い、記述問題などを白紙で提出する子も少なくないんです。

何かしてあげるとすれば、普段から子どもがなぜそう考えたのかを最後まで聞いてあげて、不完全燃焼な学習にならないようにしてあげてほしいですね。

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『国語の心得』(国書刊行会・刊、山田佳央・著)