好きなラーメン屋がなくなるのは人生の一部がなくなるようなもの

「人生で一番辛かった時期、深夜に妻と食べた一杯」 石破茂ラーメン議連会長が語る思い出のラーメンBEST3_c
カップラーメンへの愛を嬉しそうに語る石破氏
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「ラーメンを食べると今でもその頃の光景を思い出すんですよね。日清の『チキンラーメン』やエースコックの『ワンタンメン』を食べれば幼い頃のことを思い出しますし、『出前一丁』は受験勉強中のことを思い出します。『カップヌードル』は大学を思い出しますね。

ラーメン屋にも思い出のある人はたくさんいると思いますが、思い出の店がコロナや原料高騰の影響でなくなってしまうのは悲しい。政治の力で何でもできるわけではありませんが、できることで助けたいと思っています」(石破氏)

石破氏の思い出の店は3つとも閉店している。「人生の一部がなくなってしまう気持ちはよくわかる」と石破氏。まずは全国のご当地ラーメンの発信力を高めていくべく、各地を支援していく。

最近、石破氏が注目しているご当地ラーメンは兵庫県西脇エリアに広がる「播州ラーメン」。
このエリアには昔から紡績工場が多く、女性労働者が多かった。彼女たちが喜ぶ甘いラーメンをということでできたのが播州ラーメンだ。野菜の甘さが特徴的で、歴史的経緯を感じるラーメンである。

「商売の鉄則である『今だけ・ここだけ・あなただけ』を意識しながら、もっとラーメンを食べる人を増やしていきたいと思っています。ビジネスっぽいご当地ラーメンも増えていますが、まずは自然発生的にできた歴史的経緯のあるご当地ラーメンに目を向けていきたいです」(石破氏)

取材・文/井手隊長 撮影/井上たろう