抗不安薬によって「便もれ癖」が
「いきむたびにオナラが出るか、“実”が出るか……そのギャンブルを生涯続けなくちゃいけないと思うと憂鬱になるね」
そう肩を落とすザコシショウだが、実は同じような境遇の人は少なくない。43歳の会社員、浅井さん(仮名)も「40代に入ってからオナラではなく実を漏らすようになった」とこぼす。
「家でリラックスしながらテレビ見てるときに、『これはオナラだろう』と思って思いきり踏ん張ったら、勢いよく“実”が出てしまったことが何度かあります。
会社でもすかしっ屁のつもりが漏らしてしまい、慌ててトイレに駆け込んだことも。その日は半日ノーパンで過ごしましたね。あの瞬間の絶望感はたとえようがありません」
また、30代後半に会社の激務で心を病んだ際に、クリニックで処方された抗不安薬を飲んだところ「便もれ」の癖がついてしまったというのは45歳のITデザイナー、徳田さん(仮名)だ。
「抗不安薬には筋弛緩の作用があり、それが原因だと思います。薬で精神を安定させても、便もれで精神的なダメージを受けたら意味がないので、『ストッパ』などを併用しています。それぞれの処方量を調整するのは苦労しましたよ」
「便もれ」に悩むのは女性も一緒だ。57歳の専業主婦、佐藤さん(仮名)は、2年前から下着に便がつくようになったという。
「最初は排便後の拭き残しかと思っていたんです。でも頻度が増え、これは拭き残しではないと思いました。以前、親しい友人と尿もれの話題で盛り上がったことはありますが、便もれはさすがに口が裂けても言えません。密かに便もパッドも購入しましたが、使うのはためらわれます」