「なぜレクサスみたいな高級車に乗れるの?」と質問すると…
一方、この非行グループの知人男性は、容疑者らの写真を手にした記者の取材にこう答えた。
「堀内の仲間で一緒に捕まったと噂されているフィリピン人のCは知ってます。このグループは浜松駅近くの屋根のあるアーケード街のエリアか、その近くのコンビニの隣にある喫煙所によく4、5人で集合していました。
Cは家庭環境が複雑で素行が悪くなっていったのは中学を卒業してからですね。確か定時制か通信制の高校に通っていて、日中は暇だったのか浜松駅近くのこの辺でよく遊んでいました。そこに同じような境遇のフィリピン人やブラジル人がいて、その仲間、またその仲間と繋がっていきました」
こうして形成されたグループは外国人やハーフが主流のコミュニティだった。知人が語る。
「やっぱり同じ国ということで気が合う部分があったんだと思います。皆、車とかバイクはとても好きでしたよ。Cが仲間とレクサスに乗ってこの辺を走っているのもよく見かけました。車からは青いレーザーライトみたいのが地面を照らしていて、エンジン音もすごいし、爆音でラップミュージックをかけてることもありました。
バイクも大切にしていたので、もし仮に倒されたりすれば殴りそうな気はします。Cはわりと早い段階で高校を中退して建築とかで働いていましたが、『何で君たちのグループはレクサスみたいな高級車に乗れるのか?』って聞いたこともあります。Cは『そういう繋がりがあるんだよ』とだけ言っていました」
高級車につながる「稼ぎ」の源泉についてCは言及することはなかったが、知人から見るCは「本格的な不良」ではなかったという。
「ただ、詐欺とかそういうことはしてなかったと思います。これまでに警察に捕まった経験があるかどうかはわかりませんが、グループで溜まっている時にショッピングモールの窓ガラスに『うんこ』とか書いて騒ぎになったことはありました。
Cは色々なところと繋がっていて、誰かが揉めたって連絡が入ればすぐにケンカをしにいくって感じでしたしね。ある意味、仲間思いだとは思います。最近は『〇〇は中学の時から煽ってきて気に食わないからこの間、殴った』と言うように“悪く”はなっていましたね」
互いを「ファミリー」や「兄弟」と呼び合い、擬似家族を形成していった行き場のない子供たちが事件に走った理由は何なのか。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班