安倍派幹部も再聴取され戦々恐々

国会召集日が約2週間後に迫るなか、最大の焦点は立件が安倍派幹部まで及ぶかだ。

「特捜部は西村康稔・前経産相や、下村博文・元政調会長といった事務総長経験者にも改めて事情聴取を実施しており、本気度がうかがえます。安倍派幹部は、過去の慣習をそのまま引き継いでいたわけではなく、2022年にはキックバックの取りやめを一度決めたにもかかわらず、一転してキックバックを継続することに決めたことが明らかになっています。その意味で“確信犯”的とも言え、特捜部は西村氏らの認識を調べ、立件できるかどうか、詰めの検討をしています」(全国紙社会部記者)

戦々恐々とする安倍派幹部の中で、誰が「裏切り者」になるかも注目されている。

西村康稔前経産相(本人Xより)
西村康稔前経産相(本人Xより)
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「西村氏ら『安倍派5人衆』や下村氏はこれまでの任意聴取で、派閥の収支報告書にキックバックを記載しなかったことについて、そろって関与を否定してきました。しかし、池田氏が逮捕され、改めて特捜部の本気度が明らかになりました。

キックバックの事情をよく知っている池田氏とその秘書に、逮捕前とは比べものにならない厳しい取り調べがされると、2人が裏金づくりの実態を全部話す可能性もあります。安倍派幹部の中からも『自分は逮捕されたくない』と、不記載の経緯について正直に話し出す人が出てくるかもしれません」(同)

自民党最大派閥の「政治とカネ」の疑惑に決着がつく日は、すぐそこまで迫ってきている。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班