中国の攻撃型ドローンが日本の領海、領空に…

このままではCCAはおろか、無人機開発に対する日本の軍事テクノロジーは世界から取り残されることだろう。

その一方で、不気味な動きを見せるのが中国だ。アメリカ同様、無人機開発に力を入れる中国はドローンを大量に運用し、攻撃型ドローンを次々に投入している。そして、その多くが日本の領空・領海である南西諸島方面に繰り返し侵入しようとしている。

米空軍のフランク・ケンドール長官(写真/USAF)

この中国無人機の動きに日本の自衛隊がいくら有人戦闘機で対応しようとしても限界がある。我が国は防戦一方なのが現実だ。しかも、そのうちに中国の無人機が知能の高いAIを搭載するのはほぼ確実で、そうなるとさらに対応は困難を極めるはずだ。

だからこそ、冒頭に登場したケンドール米空軍長官の「中国との高度な戦闘に勝利するためにはCCAプログラムが鍵を握る。コスト効率のよい十分な運用能力を持つ無人機をできるだけ早期に大量に配備しなければならない」という指摘が信憑性を帯びてくる。

AIで制御された無人戦闘機が空中戦に介入し、有人戦闘機とタッグを組んで戦う。そんなシーンはもうすぐ目の前にまで到来している。この流れに日本が遅れてはならない。

文/世良光弘