類は友を呼ぶ。あなたは自分のことが見えてない
<人生相談vol.3>
お笑いの感覚がズレている友達と一緒にいることが苦痛になってきました。そもそも友達と呼べるのでしょうか? 久保田さんなら、お笑いの感覚が合わない人とどう接しますか?(ビキビキ・27歳・男性)
そもそも、人生において大事なのは友達じゃなくて親友なんです。親友の「しん」は「親」って書きますよね。親ぐらい信頼できる相手こそ、親友なんです。僕にとって、芸人で仲がいいやつらは戦友。戦う友達。同じ目標に向かって切磋琢磨しながら、ときにライバルになる。それが戦友です。
親友とは争いなんて何ひとつない。心の底からなんでも話せて、死ぬまでそいつのことを好きだと思える関係でしょう。親友だったら、お笑いのセンスが合わなくてもよくないですか? 結局、この人とその友達は薄い関係なんですよ。だから、お笑いの感覚が合わないとかが気になるんです。
――たしかに、家族とはお笑いのセンスが合わなくても仲違いしたりしません。
あと、「友達とお笑いの感覚がズレている」という時点で、この人は相手を下に見てますね。センスがないやつだと思ってる。でも、類は友を呼ぶんですよ。あなたは自分のことが見えてない。「おまえは人にそんなこと言えるくらいおもろいのか?」ってみんなに思われているんじゃないですかね。
――逆に、その友達からも「こいつとはお笑いの感覚が合わない」と思われている可能性もありそうですね。
「お笑いが好きだ」という話で意気投合しても、「俺は漫才」「私はコント」と意見が割れることだってあるでしょう。コントが好きだという人に「それはセンスがない。漫才を好きになれ」って言いますか? 言わないでしょう。人類って何人いますか? 笑いの好みが分かれるのは当たり前。去年のM-1だって、さや香とウエストランドで意見が分かれたでしょ。
でもさ、目の色や髪の色が違っても同じ人間であるように、「お笑いが好き」というだけでうれしくないですか? 友達でも、親友でも、「お笑いが好き」「人を笑わせるのが好き」という共通点があるのだとしたら、それでいいじゃないですか。
――ちなみに、久保田さんは親友っていますか?
そりゃいますよ。クロスバー直撃・渡邊(センス)ですね。芸人としては後輩だけど、俺は親友だと思ってます。長いこと一緒にいてくれたし、メシもたくさん食わせてきました。僕のいいところも悪いところも全部知ってます。「あいつのためになんかしてあげたい」って思える相手です。
――渡邊さんも久保田さんを親友だと思っているのでしょうか?
金づるだと思ってるでしょうね。間違いなく。