血は床に飛び散り、うつ伏せの状態で…

2015年にオープンした同店はカウンターのみの小ぶりなつくりで、昼番を店長の弘輝さんが務め、夜番は昭仁容疑者に交代するスタイルで営業していたが、事件当日は夕方になってもシャッターが閉まっていたという。近くの飲食店店主がこう振り返る。

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殺害された大橋弘輝さん(本人SNSより)
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「事件の日は大雨が降ったんで、こりゃ今日は客足も悪いだろうなと思っていました。その雨も上がって、夜の部としてラーメン屋が営業している時間なのにまだ店を開けていなかったので、いつもと違うな、大雨だったし、飲食店だから今日は営業やめたのかなくらいに思っていたのですが、19時ごろに店長のお母さんがウチの店に飛び込んできて、顔面蒼白で、『息子が刺されて倒れてるんです。警察を呼んでください』と声も上ずっていました」

救急車を呼ぶことが最優先と考えた飲食店店主が119番通報すると、母親は不安をかき消そうとするように、次々としゃべり始めたという。

「お母さんはどうしていいかわからないのか、私に『息子と連絡がつかないと嫁に言われて店を見にきたんです。社長から預かった鍵で店に入ると、息子が刺されて倒れてました』『なんで息子が‥‥‥。恨まれたりするような子じゃない』『昼間は息子が1人で営業し、夜は別の従業員が1人で営業しているんです』『まだ小さい子どもがいるのに』とまくしたてるように話してました」

〈銃殺されたラーメン店主は山口組系組長〉抗争か? 金銭トラブルか? 美味いと評判、SNSはラーメン投稿多数の“本気の店”での惨劇。店主は銃口を口に突っ込まれて射殺された_2
現場となったラーメン店(撮影/集英社オンライン)

救急隊や警察官が到着するまでに、この飲食店店主もラーメン店内を覗いたが、とても正視できる状態ではなかったという。

「うつ伏せの状態で男性が床に倒れていて、床には大量の血が飛び散っていました。黒いTシャツを着ていたように記憶していますが、直視できないような惨状だったので店の中が荒れてたかどうかとかはわかりませんでした。その後、やってきた警察に何度も同じ話をして、私が帰ったのは夜10時すぎでした。事件前にラーメン屋の店長の方とは面識もありませんでしたので、何かトラブルがあったかどうかとかはわかりません」

弘輝さんの体には上半身を中心に刃物による傷が複数あり、抵抗した痕もあったという。