たまごっち最新機種のキーワードは「ウェアラブル」と「スマート」

2023年に発売した最新機種の「Tamagotchi Uni(たまごっちユニ)」では、新たにWi-Fiを搭載したほか、独自のメタバース空間「Tamaverse」(たまバース)」上で、世界中のユーザーが育てたたまごっちと交流できるようになった。

Tamagotchi Uni(2023)
Tamagotchi Uni(2023)

「以前から、Wi-Fiの搭載についての意見も出ていましたが、その当時の海外では一般家庭にWi-Fiが広まっておらず、まだ時期尚早だったんです。それがコロナ禍でWi-Fiが一気に普及したことで、世界同時発売の目処がつき、満を持してたまごっちユニを発売しました。おもちゃでWi-Fiを搭載している商品は珍しく、お客さまから好評をいただいております」

最先端の技術を追求するだけではなく、たまごっち“らしさ”を大切にしながら時代に寄り添い、世相を反映させ、常にたまごっちの新たな遊び方や魅力を追求してきたバンダイ。

企画チームにはペットを飼っている社員が多く、ペットを愛で、育てる原体験やその時々のトレンドにアンテナを立て、コミカルで遊び心のあるコンテンツを考えているという。

「ユーザーのライフスタイルが変われば、たまごっちの遊び方も変わっていきます。それゆえ、『携帯育成デジタルペット』という根幹の部分は、これからどんなに進化していくなかでも、ぶれない部分だと考えています。

現在のTamagotchi UniではWi-Fiを搭載していますが、最先端の技術にこだわっているわけではなく、今後発売していく商品に関しては、あえて昔のスペックや技術を取り入れる可能性もあるかもしれない。これからも固定観念の枠にとらわれず、長い間楽しんでいただけるたまごっちを開発していきたいと思います」

たまごっち年表
たまごっち年表
すべての画像を見る

取材・文/古田島大介