レベル4
人を威嚇してしまう攻撃的なデザインなので、
着るのを慎みたいTシャツたち
このクラスともなるともはや、ランクインするのはハードコアパンクバンドのTシャツばかりになる。
“女の子にモテない”という保証つきのスカル系Tシャツも、ちょっと前までは進んで着ていたんだけど、今はやっぱり相当に着にくい。
別に今さらモテたいわけじゃないのだが。
「ギズム」の骸骨キリストTシャツ
1981年に結成された横山SAKEVI率いるギズムは、“anarchy & violence”を活動スローガンに掲げるだけあって、怖いバンドが勢揃いしていた1980年代のジャパニーズハードコアシーンの中でも、圧倒的な存在だった。
一方でSAKEVI氏はバンドにまつわるすべてのアートワークをみずから手がけるアーティストで、Tシャツをはじめとするプロダクツのセンスも抜群。
……だけど、やっぱり怖いのよ。
磔にされた人物が骸骨になった絵柄も、一応ミッション系の学校出身者としてはちょっと気が引けてしまう。
「ポイズン・アイデア」の不気味ドクロTシャツ
ポイズン・アイデアのTシャツも、不気味なドクロが威圧的な雰囲気。
ボーカルのジェリー・Aとギターの“ピッグ・チャンピオン”ことトム・ロバーツがものすごいデブで、「世界一体重が重いバンド」と呼ばれたポイズン・アイデアは、巨体から繰り出されるメタリックで重厚なサウンドが人気のアメリカンハードコアバンド。
2004年の初来日公演時には、体調を崩したトム・ロバーツは来れなかったけど、狭いライブハウスで観たら、本当に押しつぶされそうな迫力だった。
これは、そのときに買ったTシャツだ。
気に入って長く着ていたのだが、近所の人に怪訝な目で見られたことをきっかけに最近は引退状態。
「ガーゼ」の面を洗えTシャツ
1981年に結成し、40年以上も変わらぬ激しいサウンドとライブアクトで走り続けた、日本を代表するハードコアバンドのガーゼだが、惜しまれつつも2022年11月に解散してしまった。
これは、代表曲の一つにして1997年発表の5thアルバムのタイトルにもなっている『面(かお)を洗って出直して来い』の文字が背中にプリントされたTシャツだ。
数多いガーゼTシャツの中でも、ファンの間で特に人気が高い一枚。
ライブにはよく着ていったものだが、もうそれもできないと思うと寂しい限りだ。
ライブハウスではいいのだが、日常生活の中で着ていると背中に熱い視線を感じる。
電車内で、背後の席に座っている少年が、小さな声で読み上げる声が聞こえてきた時は居心地が悪かった。
とても大事なTシャツなんだけど。
「ガスタンク」の蛇とドクロTシャツ
1983年に結成され、アメリカのスラッシュメタルと連動するように、同時期に日本のアンダーグラウンドで盛り上がっていた、メタルコア(ハードコアとヘヴィメタルの融合)シーンを牽引したガスタンク。
これは1985年発表のファーストアルバム『DEAD SONG』のジャケットデザインをそのままプリントしたTシャツである。
当時の“ドクロ系”イラストの中でも特に印象に残る、凶悪なジャケットデザインは、ベーシストのBABYの手によるもの。
いいTシャツだとは思うんだけど、やっぱり着られんな〜。