公明党の存在が「政教分離」できなくさせている

創価学会の元2世信者の長井さんは、旧統一教会の問題が明るみに出てから連日、自身のツイッターで創価学会でも旧統一教会のようなことが起きていて、宗教2世が苦しんできたという実態を投稿しています。

日本の「政教分離」はどこへいく? 創価学会と公明党は宗教2世・長井秀和さんの市議トップ当選を真摯に受け止めるべきである_3
お笑い芸人の長井秀和さん
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前出の小川さんや、この長井さんのように、顔を出して大きな宗教団体の内部事情を暴露するのは簡単ではありません。非常に危険な行為でもあります。でも、だからこそ、こうした勇気ある姿に多くの人が注目したのではないでしょうか。

ちなみに、2022年12月下旬、政府は、宗教2世への信仰の強制を児童虐待とすることを発表しましたが、これは、宗教2世たちの勇気ある行動があったからこそなんですね。

日本には宗教的に虐待されている子どもを保護者から引き離して、行政の判断で保護することが難しいという現実がありました。宗教2世の虐待問題をめぐっては児相に相談しても、「宗教問題には介入できない」と言われたという相談も寄せられていました。これまでは、信仰の自由を理由に、行政は消極的な判断をしてきたのです。親の信仰や教育に口を出せないということだったのでしょう。

しかし、今回発表された指針には、「必要な場合には躊躇なく、その児童を一時保護するように」と書かれています。これは、日本においては大きな一歩ですが、それもこれも、宗教2世たちの訴えが届いた結果と言えるでしょう。