大谷翔平選手の脅威のパフォーマンスの要因の一つは両利き使いによる脳の切り替え!? 両利き人間がこれからの時代を背負っていくって本当?
スポーツ選手に多い両利き。両利きを意識することで、はたしてメリットはあるのだろうか。追手門学院大学スポーツ研究センター特別顧問の児玉光雄氏の『頭が良くなる!「両利き」のすすめ』(アスコム)より一部抜粋・再構成してお届けする。
両利きのすすめ#1
左右脳を切り替えるトレーニング例
図表1ー1をしばらくジッと見つめてください。すると、5つの別々のブロックとして見えていたものの中に、LEFTというアルファベットが浮かび上がってきたはずです。この実例で、脳は図形(右脳)と文字(左脳)を、交互にスイッチして機能させていることが確認できるのです。
文字と図形の組合せではなく、図形のみの場合でも、右脳はその解釈を無意識に切り替えています。図表1ー2を注視してください。これは「ルビンの壺」と呼ばれる有名な反転図形です。壺のシルエットと、人の顔が向かい合わせになっている図が交互に浮かび上がってくることにあなたは気づくはずです。
さらに、図表1ー3を見てください。この立方体が2種類の見え方をすることがわかりましたか? これは「ネッカーの立方体」と呼ばれるもので、一般的には、奥行き反転図形と呼ばれています。
まず、立方体を斜め上から見た図が浮かび上がってくるでしょう。そのとき、A面が手前に、そしてB面は奥に見えます。次に斜め下から見た図に切り替えると、今度はA面が奥に、そしてB面は手前になって見える斜め下から見た図が浮かび上がってくるはずです。
このような図形を使用することで、右と左の脳だけでなく、片方の脳単体でも、視点を頻繁に切り替えていることを確認できるのです。これは、あなたの意志というよりは、自動的、かつ無意識に切り替わると言ったほうがよいかもしれません。
まずは、これらのイラストを使って、二つの画像が交互に切り替わる感覚を楽しんでください。
ただし、これはあくまでも脳の内部でどのようなことが起きているかを確認するための練習です。実際に左右脳を切り替えるトレーニングは本書で色々と紹介していきます。
『頭が良くなる!「両利き」のすすめ』(アスコム)
児玉光雄
2022年12月16日
1540円(税込)
単行本(ソフトカバー) : 224ページ
ISBN:978-4-7762-1235-5
「両利き」を意識して日常生活を送ることができれば、
年齢に関係なくあなたが本来、持っている「潜在能力」を引き出すことができるのです!
そもそも両利きになるメリットとは?
それはビジネス面において、以下のような大きな効果が期待できます。
1.左右脳の交信が活発になり、ビジネスの現場において「意志決定」や「決断」が早くなる。
2.特に右利きの人は右脳の活性化が期待でき、「ひらめき」や「アイデア」が出やすくなる。
3.片利き人間に比べて大脳新皮質の広範囲の領域が活性化するため、
「メタ認知能力(客観的に物事を捉える能力)」が高まり、 広い視野で物事を考えることができるようになり、コミュニケーション能力も高くなる。
本書には、利き手はもちろん、利き目、利き耳、利き足についても、利き側がどちらかをチェックするテストを掲載しています。あなた自身のそれぞれの感覚器官の利き側を知った上で、非利き側を積極的に使う習慣を身につけてください。
「いつもとは違う手で歯を磨く」
「階段の最初に踏み出す足を変える」...etc
すぐに始められる両利きトレーニングも収録!
両利きのすすめ#2
両利きのすすめ#3