お金目的でも性的目的でもなく援助交際を
結局、彼氏とは18歳のころ、別れた。
「彼氏と付き合っている間は、自傷しようとすると、怒られ、殴られたことがありました。彼氏のいる横で市販薬のオーバードーズをしたこともあります。彼氏との関係に疲れて死のうとしたんです。『もう無理だ』って思ったんですよ。家に帰ることもできない」
彼氏と別れると平和になった。その後、マッチングアプリで多くの男性と会い、援助交際をした。
「1ヶ月で15人くらいの男性に会いました。お金目的でもなく、性的な目的でもない。ただ、心の隙間を埋めたいだけ。『3万円出すよ』と言われても、『1万円でいいです』と言っていました。人と会っていればそれでいい」
そんな人生を送る彼女だが、家族に暴力をふるい続けた父親を嫌いになりきれないと言う。だからこそ、父親からの暴力を今でも「虐待」と呼ばない。家族の中で加害者である父親に同情をしてしまっている。
「お父さんがそうなったのは、幼少期の環境がそうさせたと思うので、責められないです」
取材・文/渋井哲也
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