ビフォーアフターを2枚で表現した
きっかけはBLだった
――『2歳差の幼なじみ』は2歳の年の差がある男女の幼なじみのビフォーアフターを2枚で描かれていますが、この着想はどこから得たのですが?
マンガやイラストを描いてTwitterに載せているうちに、自分に自信を持つためにも、より「いいね」をもらうにはどうすればいいのか――? そんなふうに考えていた時、BLマンガ描きさんたちが投稿していたビフォーアフターを並べた2枚マンガが「いいね」をたくさんもらっているのを見て、なるほどと思ったんですよね。
――作中の登場人物の男の子と女の子には名前がつけられていません。どのような意図があるのでしょうか?
名前をつけないと決めていたわけではなかったんですけど、こんなに長く続けるつもりはなかったので、最初のほうは名前がなくても描けたんです。ただ、名前ってイメージが限定されてしまう感じもして、3~4つ目の投稿作品を描いているあたりからはこのままなしでやっていくのがいいのかなと思った気がします。今でも、名前があればすごく助かったのにと思う場面はたくさんあるんですけどね(笑)。
――ほかにも物語を考える上で気をつけたことはありますか?
少女マンガの中だと幼なじみ同士の恋愛とか結婚ってよく描かれますし大好きなんですが、私自身のまわりにはひと組もいないんです。大人になって自分が結婚して子どもを産んでからは特に、幼なじみ同士のカップルというだけでかなり特別だなと感じるので、それ以外にスペシャルなイベントやアイテムはあまり出さないようにしています。
そうすることで、フィクションなんですけど、読者の方が自身の経験と重ね合わせられるところがあればと思いながら。あとは、自分の子どもがいつか恋愛をする時、こういう感じだったらいいなというラインを探したりしながら描いている部分はあります。