自ら新しいことを始めないのが対策
春うつの対策は、無理に自分から環境を変えたり、新しいことを始めたりしないことです。自分自身が何か変えなくても、周りに変化が多い時期なので、自分も変えるようにしてしまうと、環境になじめず、焦ってしまいます。
4月は年度初めなので、何かスタートさせたいと思っても、気候の変化に敏感に感じたり、新しい環境になじみにくかったりなど自覚があるのなら、無理をせず、体調のいい時期に始めるようにしましょう。
もしも始めるにしても、時間や体力に余力を残すようにするのがポイントです。
ここでかんばりすぎてしまうと、いわゆる息切れ状態になり、ゴールデンウィーク後に心身の疲れが出て、5月病を発症する可能性があるので、気をつけてくださいね。
食事や睡眠をしっかり取り、規則正しい生活を送ることも大切です。特に睡眠はしっかり取るように。
睡眠が十分に取れていない場合は早めにクリニックを受診してください。それくらいの不調でクリニックにかかるというのは躊躇するかもしれませんが、早めに受診することで、回復が早くなる可能性があるので、専門医に相談しアドバイスを受けるようにしてください。
春は環境や気候の変化によって、いつも以上に気を張ってがんばりすぎて、気が付かないうちにストレスや疲れをため込んでしまいます。すると体力も気力も奪われ、春うつの原因に。
この時期は張り切りすぎたり、考えすぎたりせず、エネルギーを温存するようにリラックスして過ごしましょう。
取材・文/百田なつき