カリフォルニア名ワイナリーの甘口「クライン ヴィオニエ」

【¥2,000以下】ソムリエ田邉公一さん監修【コストコ】ワイン&お手軽フードで絶品ペアリングBEST6【うち飲み向上委員会vol.36】_6
クライン ヴィオニエ〈750㎖〉¥1,998/コストコ

T カリフォルニアのクラインという造り手は、レストランでもオンリストされるような生産者なんですよ。だからこの1本は疑いの余地なし! 今回は白ですが、シラーなど赤の品種に定評があって僕もお店で使っています。

Z ちょっと甘めのテイストですね、アルコールの味が苦手という人にも飲みやすそう。

T ヴィオニエの典型的な香りである桃とアプリコットに加えて、ヨーグルトやバターのような香りを感じませんか? 乳酸発酵という醸造方法があるんですけど、ヴィオニエはそれが向いている品種で採用されています。ミュスカデはおとなしい香り×シュワっとする酸味、ヴィオニエはアロマティックな香り×クリーミーな酸味で全然違うタイプ。ホームパーティとか人が集まる時に、飲み比べると面白いと思いますよ。

A ペアリングはコストコで大人気の「ミニカマンベール」ですね! これ食べ切りサイズで非常に助かるんですよ。

T 乳製品つながりで合わせました。カマンベールチーズはフルーツと相性がいいですから!

お値打ち! デザートワイン「ユステンバーグ シュナンブラン」

【¥2,000以下】ソムリエ田邉公一さん監修【コストコ】ワイン&お手軽フードで絶品ペアリングBEST6【うち飲み向上委員会vol.36】_7
ユステンバーグ シュナンブラン〈375㎖〉¥1,498/コストコ
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T 南アフリカから2本目、今度は貴腐ワインです。おすすめの飲み方は、氷水にどぼっとボトルごと入れて冷やす。そうすることで甘さがぐっと引き締まって、フレッシュな酸が立ち上がります。バランスがめちゃくちゃ良くなりますよ!

A 貴腐ワインって高いイメージがありますが、これはお手頃ですね。

T そうなんですよ。フランスだと結構いい値段しますから、これはクオリティも高く、コスパがかなりいい!

Z 貴腐ワインを造る品種、造っているエリアというのは限定されているものなんですか?

T 貴腐ワインを造ることができるエリアってかなり狭いんです。まず朝に霧が立ち込めて、葡萄にカビをつけ、午後に晴れわたり乾いた時に貴腐化ができる。この気象条件が整っている必要があります。さらに果皮が貴腐に耐えられ、甘くなってもまだ酸が残る品種じゃないといけない。だからこそ、南アフリカでこのワインが造れるのはすごいなと思いました。

A ペアリングはコストコの「トリプルチーズタルト」。これずっと食べるのが夢だったんです! アメリカンサイズで大容量なので買うチャンスがなくって。

T 貴腐ワインが良いのはワイン単体で最高のデザートになってくれるところですが、スイーツとの相性も抜群です。

Z これぞアメリカって感じの味〜! ガツンと甘い! でもお互いに強い味だから、合っています。

A コストコは、子供の頃に夢見たバケツプリンみたいな、そういうのを叶えてくれて尊いのよ! 夢だけど、夢じゃなかった!

Z まさかのコストコで『となりのトトロ』の名シーンが再現されちゃいました(笑)。

〜今回の「ベストうち飲み賞」を発表します!〜

A 今回は田邉さんも初めてのコストコでしたが、いかがでしたか?

T コンビニと違ってとにかく規模がでかいですよね(笑)。食材も大充実なので、ペアリングを探すのが難しいかもしれないから、そんな人にはおすすめペアリングを参考にしてもらえたら嬉しいです。ワイン自体は価格幅が広くてカリフォルニアの有名銘柄や有名生産者のワインも揃えている、あらゆるニーズに応えてくれそう。

Z そんな中から田邉さんのアンダー2,000円の「ベストうち飲み賞」は!?

T 南アフリカの赤ワイン「スタークコンデ ヴィンヤード・セレクション カベルネ」と貴腐ワインの「ユステンバーグ シュナンブラン」の2本! 今回、南アフリカの勢いを改めて感じました。南アフリカという国自体がサステイナブルをだいぶ早い時期から推奨していて、葡萄畑をどんどん広げたりせずに自然を大事にしています。そういった背景も魅力的です。

Z 皆さんもぜひコストコへ、南アフリカ産はもちろんお好みのワイン、そしてグルメを探しにアクティビティ気分でお出かけください!

photography:Mai Shinya text:Momoko Yokomizo

コストコ
https://www.costco.co.jp/
※商品の取り扱いは店舗により異なります。

【うち飲み向上委員会メンバー】

田邉公一
ソムリエ・ワインディレクター。レストランやワインショップ数社の飲料の監修を手掛ける。飲食店のワインはもちろん、コンビニやスーパーのワインにも一切の妥協なく日夜真剣に向き合っている。ワインスクール「レコール・デュ・ヴァン」の講師。https://twitter.com/tanabe_duvin

ライターYOKOMIZO
おいしいお酒とごはんのためなら、高い海外輸送費も厭わず即ポチ。苦手な家事は休日に大好物の泡を飲みながらやっつけます。最近は海外の料理番組を観て、妄想トラベル。

エディターAKIYAMA
お酒はもっぱら外でハシゴ酒だったのが、ここ3年でうち飲みの魅力に開眼! おいしいお酒を飲みながら、ほろ酔い気分で愛猫と遊ぶのが至福の時間。

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