食後に隠された最後のサプライズにほっこり……
食べ終わった後にもちょっとしたサプライズがあったとか。
「『キッコーマン』が開発した“飲むお出汁”の『YOHAKU』がひと袋ついているのです。塩味は一切ついていない純粋なかつおダシを一杯飲むとホッと心が落ち着き、美味しいものをいただいたという気持ちを再確認させてくれました。ただし、こちらは初回生産分限定のサービスで今はついていないとのことなので、その点はご留意ください」
そんなトータルの完成度の高い「加熱寿司」だが、忖度なしで評すると少々気になった点もあったとか。
「あえて気になるところを挙げるとすれば、トレーごとレンジで解凍する性質上、ターンテーブル式の電子レンジなどではスペースが足りずに均等に解凍できない場合もありそうだなと感じました。公式サイトなどにそのことを一言添えてもいいかもしれませんね」
しかし逆にいえば、食のプロが見ても懸念点はそういった些細な部分ぐらいということでもある。
最後に重盛さんは「生魚が苦手な人にもぜひ食べてみてほしい」と熱弁する。
「普通のお寿司だと魚特有の生臭さが苦手という方も少なくないでしょうが、『加熱寿司』にはそういった生魚のクセがありませんし、かといって火を通しすぎた焼き魚にありがちなパサパサとした食感もない。魚があまり好きじゃなかった人ほど、魚料理に持っていたイメージが覆されるかもしれませんよ」
――1人前(9貫)・税込6900円(送料込み)というお値段を少々お高めと感じる人も多いだろうが、重盛さんはその価格の価値は十分あると太鼓判を押す。妊婦の方にはもちろん、魚嫌いの方や新感覚の料理に舌鼓を打ってみたい方にもおすすめだろう。
取材・文/TND幽介/A4studio