乳児をビニール袋にくるんで天井裏と押し入れに隠す

男たちの性欲の捌け口とされ、産まれたばかりの子を殺した女が逃れられない実母の呪縛「刑務所を出たら、お母さんと暮らしたいです。だって、お母さんとは…」_3

ある日、彼女は妊娠に気がついたものの、母親に怒られるのが怖くて黙っていた。高校生の時と同じである。とはいえ、お金がないので黙って人工中絶手術を受けることもできない。周りにお腹が膨らんだことを「太った」と言い訳しているうちに、誰にも事実を言い出せなくなった。

そんなある夜、彼女は急に陣痛に襲われた。病院へ行っていなかったので臨月がいつかもわからなかった。彼女は子供たちを寝かしつけ、午前1時頃に自力で出産。生まれてきた赤ん坊が息をしていなかったのをいいことに、ビニール袋にくるんで天井裏に隠した。

翌日から、A子は何事もなかったかのようにそれまで通りの生活にもどった。だが、以前と同じような生活をしていれば、過ちがくり返されるのは必至だ

2件目の事件は、それから1年後のことだった。同じように彼女は誰の子かわからない赤ん坊を身籠った。この時も母親に怒られるのが怖く、「太った」と言い訳をしているうちに臨月がおとずれる。そして自室で赤ん坊を産み落とし、自ら手をかけて殺害。1人目と同じようにビニールにくるみ、今度は押し入れに隠したのである。

結局事件は母親や自治体の職員が異変を察して調べたことで発覚。警察によって2人の遺体が見つけられ、A子は逮捕された。