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主犯は次男の大地容疑者か

この事件は母親を自宅に監禁したなどの疑いで兵庫県警が22日、長女の穂坂沙喜(34)、次男の大地(32)、双子の次女の朝美(30)と三女の朝華(30)の4容疑者を逮捕、行方がわからなくなっていた沙喜容疑者の長男、修くん(6)の遺体を自宅近くで発見したというものだ。

母親はシングルマザーで、逮捕された4人に長男を加えた5人の子供とともに、神戸市垂水区の公営団地で長年暮らしていた。西区のアパートに転居してきたのは沙喜容疑者がお腹に修くんを宿していたころのようだ。当時は母親と3姉妹だけが入居し、後に修くんが産まれ、大地容疑者が同居するようになったのは昨年からとみられる。
社会部記者が語る。

「今回の件は、母親を保護するまで県警が一家の事情を全く把握していなかったこともあり、事実確認に時間がかかっています。逮捕容疑の母親の監禁と虐待の調べが優先で、修くんの死体遺棄事件はまだこれからですね。逮捕された4人のうち主犯格は大地容疑者で、彼が昨年末に同居するようになってから修くんは保育園を休みがちになり、きょうだいを支配したとみられている。双子については警察がマスコミに写真や映像を撮らせないように配慮していることからも、関与の度合いも低いとみられます」

移送される際の大地容疑者(写真/共同通信社)
移送される際の大地容疑者(写真/共同通信社)
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保護された母親は普段から車いすで、移動もひとりでは困難なことから脱出時には協力者がいた可能性がある。

「複数の被疑者が知的障害者向けの療育手帳を持っていましたが、警察が実名発表に踏み切った以上、責任能力はじゅうぶんにあるとみています。沙喜容疑者は高校卒業後は携帯電話販売会社や保育園で働いていましたが、修くんを出産してからは無職でした。戸籍上では父親が確認できないため、県警も所在確認に苦労しています」

母親が沙喜容疑者ら子供たちの育児にあまり熱心でなかった様子は♯1で報じたが、取材を進めるうちに穂坂一家が周囲から浮いていた存在だったこともわかってきた。

垂水区の団地の住人はこう語る。

「長男も次男の大地くんも粗暴で、投石や女の子に殴る蹴るなどの暴力を振るうだけでなく、飼っていた雑種犬を木の棒で叩いたりしていましたよ。キャンキャン鳴いて必死で逃げる犬を、ヘラヘラ笑いながら兄弟で叩いてたんです。まだ2人とも小学校高学年くらいでしたけど、その残虐性には大人の私でも引いてしまいました。母親から虐待を受けていることも有名でしたから、問題児だけど可哀想な子たちって印象でした」

かつて一家が住んでいた集合住宅(撮影/集英社オンライン)
かつて一家が住んでいた集合住宅(撮影/集英社オンライン)

沙喜容疑者の同級生の父親も、今回の事件については思うところがあるようだった。

「正直な、あの子ら悪いことしてるってわからんかったと違うかな。小さなころからあの5人きょうだいは知っとるけどな、特に大地はちょっと度が超えてるとこがあった。人んちに向かって石投げとったりもして、俺も怒ったことあるんだけど、悪いことしてるってわかっとらん反応だったんや」