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ゲームクリアとエンディング

エニックスの周到な戦略で初代『ドラクエ』が大ヒットし、さらに初代『FF』などのフォロワー作品が続いてリリースされたことによって、ファミコン中心の「RPGブーム」が発生していきます。これは前回でも紹介した流れですが、では、なぜ国内においてRPGというジャンルがこんなにも受け入れられたのか? あらためて考えてみましょう。

僕は、そのもっとも大きな要因は「誰でもエンディングに到達できる」というRPGのとてもシンプルな特性に由来していると考えます。

RPGブーム以前、ファミコンで人気があったジャンルの中心はシューティングゲームやアクションゲームでした。これらのジャンルは、プレイヤー個人の技量における得意・不得意の差が大きいうえに、そもそもの難度が非常に高く設定してありました。

というのも、当時のシューティングゲームやアクションゲームは、多くの作品がゲームセンターのアーケードゲームに由来していたからです。

アーケードゲームの売り上げは1プレイごとに投入される硬貨の蓄積ですから、お客さんの回転率が収益性に直結します。そのため、その開発ではだいたい3分間ぐらいを目安に、意図的にプレイヤーを「殺す」のが一般的なゲームバランスでした。もちろん腕に覚えのあるプレイヤーはその難所を乗り越えて、もっと長い時間ゲームを楽しめるのですが、「一見さんは3分で殺す」のが定石だったのです。もっと具体的にいえば、ステージクリア制のアクション/シューティングゲームで「1ステージ目はだいたい誰でもクリアできて、2ステージ目の中盤からボスぐらいでゲームオーバーになる」ぐらいのバランスです。

そういったゲームでは、「1本のゲームを最後までクリアしてエンディングを見る」という行為は選ばれしエリートプレイヤーの特権であって、標準的なプレイヤーにはなかなか手の届かないものでした。

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