ストレングスファインダー®は「才能診断」ツール

「ストレングスファインダー®」をご存じだろうか。その名前を耳にしたことはあるものの、実際に受けたことがある人は多くないかもしれない。

今回は、キャリアカウンセリングサービス「ミートキャリア」のキャリアサポーターであり、「米国ギャラップ社認定ストレングスコーチ」として、企業向けにストレングスファインダー研修も行う、高嶋阿由里さんに話を聞いた。

話題の才能診断ツール「ストレングスファインダー®」、って本当に役に立つの?_1
米国ギャラップ社認定ストレングスコーチ 高嶋阿由里さん

「ストレングスファインダー®とは、アメリカのギャラップ社が開発したオンライン上の『才能診断』ツールです。

『才能』について、ギャラップ社では『無意識に繰り返し現れる思考・感情・行動のパターン』と定義しています。ストレングスファインダー®で177の問いに答えていくことで、意図せずに使われている思考・感情・行動のパターンを重み付けし、34の資質として才能を順位付けします。

才能は『強みの源泉』のようなもの。才能にフォーカスしていくことで、仕事のパフォーマンスが上がったり目標達成や成功に導いてくれたりします」(高嶋さん。以下略)

話題の才能診断ツール「ストレングスファインダー®」、って本当に役に立つの?_2
上位5資質だけなら、書籍に付属するアクセスコードから診断可能

また高嶋さんは、ストレングスファインダー®は「適職診断」ではない、とも指摘する。

「他の診断ツールのように、この資質・才能ならこの職業、とわかりやすく判定してくれるような『適職診断』とは少し違っていて。一番もったいないのは、資質だけを見て『この職業が向いているだろう』と決めつけることです。

ストレングスファインダー®は、自分なりの成果を出すための『勝ちパターン』を教えてくれるツール、だと思ってもらえたらいいかもしれません。『勝ちパターン』がわかれば、転職や異動などで環境が変わったとしても、無理なく自然に成果を生み出せるんです」

現在、研修講師として働きながら「認定ストレングスコーチ」としても活動する高嶋さん。そもそも、高嶋さんがストレングスファインダー®の資格を取得したきっかけは何なのだろうか。

「私自身がストレングスファインダー®を通して大きな変化を実感したのが大きいですね。

大学卒業後、20代のうちに思ったようにキャリア形成ができず、周りと比較しては自分に自信が持てずにいました。自分の良い面を認めてあげられなかったんです。そんなときに、ストレングスファインダー®に出会って。

診断を受け、より深く学んでいくうち、『自分らしさ』とは何か、また他者との違いについてもきちんと理解できるようになりました。それまで他人と比べてばかりでしたが、『私はこのままでいいんだ』と自己受容ができるようになったんです。

それからは仕事での人間関係も楽になり、自分らしい『勝ちパターン』を使って無理なくパフォーマンスを発揮できるようになっていきました。仕事でもプライベートでも大きな変化を実感したことがきっかけで、コーチの資格をとるに至りました」