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自分に寄り添う力「ネガティブケイパビリティ」

人間には、どうしても解決できないことがたくさんあります。それを、そのままで受け止める力。それがネガティブケイパビリティです。世の中には、「自信がある人」を「自己肯定感が高い人」だと思っている人が多いと感じます。でも、それは違います。

そうではなくて、ダメな自分も受け入れることができる力が自己肯定感です。そう、ネガティブケイパビリティがある人、つまり自分自身に寄り添う力がある人が、自己肯定感が高い人なのです。

自分のことを好きになるために必要な力とは? 自己肯定感を上げる「ネガティブケイパビリティ」の重要性_1
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これからの時代は、この「自分に寄り添う力」がとても重要になってきます。それには、理由があります。失われた30年と言われたこれまでの日本は、努力が実らない国でした。
どんなに頑張っても、努力が実らないのであれば、チャレンジを避けたいと考える人が増えて当然です。

打席に立てば打率も下がるので、事なかれ主義で減点されない人たちが、企業で出世していきました。ところが、企業自体が力を失ってきた現代は、求められることが変わってきました。これからは、バッターボックスに立たない人よりも、三振しても打席に立ち続ける人が活躍していく時代になるでしょう。

ホームラン王は三振王でもある

これまでは、大企業というプラットフォームに帰属することが力の象徴でした。でも、もう「個の時代」が始まっています。企業にぶら下がっているだけでは生き残れない。各個人の価値が問われる時代がやってくるのです。個々人が魂(たましい)磨きをして、経験値を上げていかないとならないわけです。

たくさん打席に立つと、当然、失敗も増えます。チャレンジャーほど、打率は下がります。たとえば作詞家の秋元康さんは、ものすごい数のヒット曲を出していますが、その影で売れなかった曲も大量にある。

秋元さんをみていると、ホームラン王は三振王でもあることがわかります。三振しても打席に立ち続けるからこそ、ホームランが打てる。そこを、僕はめちゃめちゃ尊敬しています。

現実の野球の世界でも、ホームラン王は三振王でもある、ということが実際に起こっていますよね。フルスイングするから、三振するし、ホームランも打てるわけです。

そして、そのチャレンジを続けるときに大事なのが自己肯定感です。うまくいかないときに、ポキっと折れず、次にいこうと思える力です。秋元康さんというと、遠い有名人の話に聞こえるかもしれません。でもこれって、僕たち一般人も同じなんですよね。