直前にチームの大黒柱が故障
「3位の青山学院大とは36秒差。前が見えていただけに悔しい。勝ちたかったですね」
息詰まるレースを4位で終え、國學院大の前田康弘監督は悔しさを隠さなかった。
主将の中西大翔(4年)が大会の約2週間前にアキレス腱をケガし、ぎりぎりまで準備を進めていたものの、大晦日の朝に出場を見送ることを決断。チームの大黒柱が走れなかったのは、あまりにも大きな痛手だった。
さらに、11月の上尾シティハーフマラソンで好走した鶴元太(2年)も、12月11日に仙骨の疲労骨折が判明。それもあって当初思い描いていたオーダーを組めなかった。
また、箱根には間に合ったものの、5区の伊地知賢造(3年)は、11月に左ひざを痛め、2週間ほど走れない時期があり、不安を残した。
エース区間の2区を任された平林清澄(2年)も、11月と12月に軽度の故障があり、1週間ずつ練習を休んだことがあった。
見方を変えれば、これほど不安要素があったにもかかわらず、3位が見える位置でレースを進めることができたのは、地力がついている証でもあるといえる。
「どこも1、2枚欠いていましたけど、うちも中西という大黒柱が走らないで4位ですからね。デカいと思います。ここまで来たか、という思いもあります」
前田監督がこう話すように、近年の國學院大は着実に強豪校へのステップを歩んできた。