第4位
『ユミの細胞たち』(シーズン1、2)
韓国ドラマといえば、やっぱり胸キュンのラブコメ。でもこの作品はハッキリ言って異色である。実写と立体アニメが組み合わさったかなりユニークな仕立てなのだ。
平凡な会社員ユミ(キム・ゴウン)とゲーム開発者ク・ウン(アン・ボヒョン)の、いたって普通の恋愛を描いているのがシーズン1。そこで立体アニメが表現するのは、二人の頭の中に住む細胞たち。理性、感情、愛、食いしん坊、下心などなど、細胞たちにはとにかくいろんなキャラがいて、ユミやウンの行動は彼らによってコントロールされている。
リアリティあふれるコメディタッチの実写と、喜怒哀楽が可愛いアニメの細胞たちのコラボがなんとも絶妙で、それだけでも見ていて楽しいのだが、ふたりの恋愛はというと、ドラマチックとは無縁のどこにでもある物語。
なのに、というか、だからこそ、自分ごとのようにのめり込み、当のユミを差し置いて、ウンへの思いを募らせてしまうという、不思議な臨場体感が味わえる。
それを受けてのシーズン2は、仕立ては同じだが、お相手に変化が。大好きだったウンに変わるのは、ユミの同僚のバビ(ジニョン)。優しいけれど、淡白なウンに比べて、気遣いもサプライズも、キスも濃厚で甘いバビとの恋愛もまた、“あるある”ではあるが、やっぱりのめり込んでは揺さぶられるジエットコースター感はシーズン1以上。
見終わった後で必ずソジュを飲んで誰かと話したくなる、後引くラストもたまらない。