俳優・中尾彬も贔屓にした行列店「おでん東大」

「事件が起きたのは今年8月。『おでん東大』の店主、長濱美也子さんが、店が入居するビル内で心肺停止の状態で倒れているところを発見されました。亡くなる前日まで普段と変わらない様子で、店内も特に荒らされた様子もなかったことなどから、県警が『事件性が高い』と断定。捜査を進めていた中で、娘婿である許田容疑者と娘の美香容疑者(34)の関与が浮上し、12月6日の逮捕に踏み切ったのです」(地元メディア関係者)

事件現場となった「おでん東大」は、70年の歴史がある老舗で、「沖縄好き」として知られる俳優の中尾彬も贔屓にしていた人気店だった。「九州・沖縄の味100選店」にも選ばれており、観光シーズンには鈴なりの行列ができるほどの繁盛ぶりだったという。
亡くなった長濱さんは3代目の店主にあたり、ほぼ一人で人気店を切り盛りしていた。

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おでん東大

「コロナ前は、夜の10時から深夜帯までお店を開けていましたね。自分も4回くらい行ったことあるんですけど、深夜帯にも関わらず、満席状態でしたよ。名物の『焼きテビチ』やおでんが美味しくて人気が出るのも納得でした。お店は長濱さん1人で回している時もあれば、バイトのおばちゃんがいた時もあります。常に混雑しているからお客さんと交流するような接客ではなかったですね。いつも看板は点けずに営業していたんですけど、それでも行列ができるほどの人気店でした。
ただ、違和感を感じたのが、店主が亡くなったら普通、家族なんかが閉店を伝えたり、貼り紙をしたりするじゃないですか。そんな様子がまったくなくて。だから知らずにに並んじゃう人なんかもいて、『お店開かないですよ』って伝えたこともあります」(近隣の男性店主)

別の地元住民も事件の一報を驚きをもって受け止めた。

「長濱さんとはプライベート的な付き合いはないですけど、ご挨拶くらいはしてましたね。明るくて社交的で綺麗で。みんなも言っていたんですけど、おおらかな人でしたよ。『お客さんが沢山くれたんで』ってミカンをお裾分けしてくれたこともあります。お元気でしたけど、色々と健康にも気を使ってサプリを飲んでいたりもするような方でしたので、亡くなった時は過労かな、なんて思いました。よく働く方だったので、連休とか週末といった忙しい時だけアルバイトを雇ってる感じでしたよ。私はよくテイクアウトでおでんとテビチを頼んでいました。今度お友達と東大さんのご飯をテイクアウトしてパーティしようなんて話をしてた矢先に亡くなったので、本当に悲しいです」

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被害者が亡くなって、だいぶ経ってから閉店の貼り紙がされていた

地元でも知られた有名店主が巻き込まれた事件だったこともさることながら、事件の容疑者が娘夫婦であったことでも、地元では衝撃が走った。
地元メディアの報道などによると、娘の美香容疑者は、「編宇途際(あみうとぎわ)」と名乗って点描画家として活動していた。音楽スタジオの壁画を手掛けるなど、夫婦ともどもアートに傾倒していた様子がうかがえる。