踊りたい! という気持ちが止められない

客室乗務員から27歳で新国立劇場バレエ団に合格。人生を切り拓いた根岸祐衣さんの挑戦_3

——CAとしての生活はどうでしたか?

楽しかったです! 学ぶことも多く、仕事にとてもやりがいを感じていました。ずっと続けていこうと思っていたのですが、2020年に続けたくても先が見えない状況になってしまいました。

——コロナ禍の始まりですね。

国際線がほぼなくなって国内線も数えるほどに。自宅待機になって、テレビをつければ、ほんの数週間前まで行っていたニューヨークやイタリア、イギリスで、すごい数の感染者がいるという報道。ショックでしたし、私には何もできることがない…という無力感でいっぱいでした。でも、時間だけはある。よし踊ろう! とレッスンをする時間を増やしました。そうしてどんどん踊る時間が増えて、再びバレエへのめり込んでいき、バレエへの思いが再燃したんです。その時に出会った恩師の影響もとても大きいかなと思います。

客室乗務員から27歳で新国立劇場バレエ団に合格。人生を切り拓いた根岸祐衣さんの挑戦_4

——CAのお仕事をしていたときは、まったく踊っていなかったのですか?

いえ、週に1、2回レッスンに通っていました。でもそれは、ストレス発散というか楽しく汗をかければいい、みたいな感じで。

——数年ぶりにバレエに向き合ってみて、どうでした?


身体は重いし思うように動けないし、鏡を見るのが苦痛なくらいでしたが、恩師からたくさん具体的なアドバイスをいただいたことによって、以前よりも踊っている時に自由を感じられる瞬間が増えて、細胞が入れ替わるような感じがしました。やっぱり踊りたい! 舞台にも立ちたい! その思いが止められなくて、新国立劇場バレエ団のオーディションを受けました。

——「合格です」と言われたときは?

踊る場所ができた…と、本当に嬉しかったですね。