正しく使えば、避妊効果は98%に…
射精が近づいてくると、陰茎からは「カウパー腺液」というものが分泌されます。
カウパー腺液とは、精子を守る役割を持つ分泌液です。精子は尿道から射出されますが、普段は尿が通る場所であり、尿は酸性であることが多いことから、尿道は酸性に傾いています。ところが、精子は酸に弱い性質があるため、先にカウパー腺液を分泌して尿道を弱アルカリ性に整え、精子を守る準備をしているのです。
理論的にはカウパー腺液の中に精子は存在しませんが、「カウパー腺液中に精子は存在していた」という報告も一部存在します。いずれにしても、カウパー腺液が出てくるということは、射精が近づいている証拠であるので、カウパー腺液中に精子が出てくることもあるだろうと考えています。やはり、リスクをなくすために、途中からではなく、挿入前には必ずコンドームを装着するようにしてください。
三十数年前のおバカな高校生の私でも、コンドームは「相手を妊娠させないために必ずつけなくてはならない」ということ、「おしっこを出す時にものすごく痛いという淋病がうつるのを防げる」こと、そして「コンドームの使い方はけっこう難しいらしい」ということを知っていました。
セックスがしたくて仕方がない男子高校生にとっては、相手を守るというよりも、自分を守るために必要な生活の術として、コンドームの使用法は必修事項という認識だったわけです。
では、コンドームが妊娠を防ぐ効果は、実際にはどれくらいのものなのかというと、おおよそ「85%の避妊効果」といわれています。
セックスをしていても使わない時間があったり、使い方を間違えていたり、コンドームが破けてしまったりすることがあるため、この数値にとどまっていますが、きちんと正しい方法で使えば、コンドームが妊娠を防ぐ効果は98%といわれています。ほぼ100%ということです(特に、日本のコンドームの品質は素晴らしいものがあります)。