フジテレビが誇る男性アナ対談「若手時代は、アナウンサー採用じゃなくて、夜勤採用だったのかなと思ってました(笑)」_02

まさかの夜勤採用?

――受かったときのことは、覚えていますか?

佐野 覚えてますよ。人事の人から電話がかかってきて。「佐野くん、内定です」と言われて。あんまり驚いたので思わず「僕でいいんですか?」って、言っちゃいましたから。

伊藤 受かった当時、僕は下宿にいて。携帯電話のない時代でしたからね。受かった人にだけ電話がかかってくると言うのを聞いていたので、電話が鳴った瞬間、鳴った!とまずそのことに驚いて。ということは、受かったんじゃないのか?とニヤリとしたのを覚えています。

――佐野さんが94年入社で、伊藤さんは一つ下の95年入社。初めて顔を合わせたときのことは覚えていますか?

伊藤 それが……まったく記憶にないんですよねぇ。

佐野 俺も覚えてないなぁ。気がついたら、俺も伊藤も夜勤要員になっていて。スケジュール表の一番下に、夜勤という欄があるんだけど、そこに佐野、伊藤、佐野、伊藤、佐野、伊藤……というハンコがきれいに並んでいて。もしかしたら俺アナウンサー採用じゃなくて、夜勤採用だったのかなと思ったくらいだから(笑)。

伊藤 佐野さんが入社したときは、深夜1時までスタンバイ(待機)だったんですよね。

佐野 そう、17時-25時勤務だった。

伊藤 それが阪神・淡路大震災後、20時-28時勤務に変更になって。

佐野 当時、フジテレビには『プロ野球ニュース』という看板番組があって。錚々たる解説者の方が顔を揃えていたんだけど、スタンバイの終了が25時だと、そのチームに合流できるんですよ。「佐野―っ、今日は◯◯(店名)なぁ」とか言われるから、「はぁーい!」って返事して、そこに行けば、お寿司、中華、蕎麦屋、その夜勤の日々が楽しかったんだよ。

解説者の人たちの輪に加わって、飲んで、食べて、騒いで。それが毎日だからね。夜勤採用かなってずっと思ってましたけど、やっていることは楽しくて……すっごく太っちゃいました。

伊藤 まさかとは思うけど…それがオチ!?