私を知ってもらっているのがすごくうれしかった
――ファッション誌のような写真撮影は最近もよくあるのですか?
いいえ、スタジオでの撮影は1年ぶりくらいです。東京オリンピックで金メダルを獲った後はテレビ出演とかずいぶんありましたが、その後はまた練習中心の生活に戻りましたから。
――シングレット(レスリングのウェア)姿の写真、あまりに綺麗なので見惚れました。
メイクの方やカメラマン、プロの方たちのおかげです。
――このメイクで試合に出たらファンがさらに増えるでしょう。でも試合の前は表情が厳しくなるか……。
ええ、試合中にヘラヘラしてはいけないので(笑)。
――金メダルを獲って、何か変わりましたか?
自分は変わってないし、家族も変わってないし、何も変わりません(笑)。ただ、東京オリンピックで優勝して、ちょっとは女子レスリングのことを知ってもらえたのかなと思います。その辺を歩いていても声をかけてもらったり、SNSで応援メッセージをくれる人が増えました。そこは変わりましたが、私自身は全然変わっていません。
――東京五輪の後は、テレビで見かける機会もたくさんありました。
オリンピックの後、しばらくはテレビ出演などがすごく多くて。けれどオリンピックが終わったらしばらく休憩しようと思っていたので、ちょうどよいタイミングでした。テレビに出るのは、オリンピックで優勝したからこそできる経験だから、楽しかったですね。普段はテレビで見ている人たちが近くにいて、私たちがコメントなど慣れていないところをうまく助けてくださって、「みなさん優しいなあ」と思いました。普通なら、こっちが騒ぐ立場の芸人さんに、逆に私を知ってもらっているのがすごいうれしかったです。それも、オリンピックで優勝したからですよね。
――撮影を見ていると、女優さんにもなれそうな表情です。挑戦する気はありませんか。
そういう気はありません。全然ないです。芸能界は厳しい世界なので、考えたこともないです(笑)。