Q.仕事中の仮眠は「起きれなかったらどうしよう」と不安です。
A.座って眠る、ホワイトノイズを聴く…などの工夫がおすすめです。
前回答と同じく、横になって眠ってしまうと、深睡眠になって起きれなくなるので、座りながら(頭をもたげて)眠ることで、安心して眠ることにつながるでしょう。
また、年代に合わせた15~30分の短時間の睡眠時間で起きることが大切です。目覚まし時計を掛けた上で、「15分経ったら起きる」と自分に言い聞かせるようにしましょう。
昼寝をする前段階としては、アイマスクを使って目元を暗くすることがおすすめです。光には覚醒効果があり、明るい場所では眠りにくいので昼寝をするときは、アイマスクをする、暗い場所を選ぶ、パソコンのディスプレイの光を消すといった、なるべく暗い環境を作るように工夫しましょう。
睡眠中は、ホワイトノイズを聴きながら眠るのもおすすめです。ホワイトノイズとはヒーリングミュージックにもよく使われている、流水音、波、風などの雑音のこと。脳の活動を抑えて眠りを促す効果があると言われています。アプリや音楽配信サービス、YouTubeなどを活用してホワイトノイズを聞きながら、昼寝をするといいでしょう。ただし、音の大きさには注意。目が覚めている間はリラックスできる音量でも、睡眠に入っていくと睡眠を妨害してしまうことがあります。音量は少し小さめにすることがポイントです。
Q.昼寝から起きた時に、なんとなくぼやっとしてしまいます。対処法はありますか?
A.昼寝は短い時間にとどめて。起きた後の工夫も大切。
前述のとおり、昼寝は、短時間で起きることが大切です。ただし、睡眠段階2で起きても2~3分間は眠気が続くことがあります。交感神経を高めることで眠気は抜けると考えられることから、起きてから2~3分の間には、ストレッチや洗顔、明るい光を浴びる等の工夫が大切です。またタイマーや目覚まし時計を使う時は、軽快な(アップテンポ)音楽などで、気持ちよく起きるのも昼寝のコツの1つでしょう。
あらかじめ決まった時間に自ら念じて起きる方法を自己覚醒法と言います。自己覚醒法を使って目覚めると、起床する前から交感神経系活動が高まり、目覚めがよくなることが知られています。
さらに、昼寝の前にコーヒーを飲む「コーヒーナップ」であれば、仮眠の効用とコーヒーのカフェインによる2つの効果を期待できます。日中、強い眠気が起きたら15〜20分ほど短い昼寝をすると、眠気や疲労感が解消され、眠気がなくなります。さらに、コーヒーを飲んでから昼寝をする「コーヒーナップ」によって、より短時間仮眠後の覚醒感が高まるのです。実験でも、コーヒーナップによって昼寝のあとの眠気がもっとも下がる結果も出ていることから、仮眠後に眠気が残るようであれば、コーヒーナップを活用するとよいでしょう。