等身高めのクールな絵×性癖強めの作風の相性を信じて打診
――どのような経緯からお二人で作品を手掛けるに至ったのでしょうか?
担当編集(以下、担当) まず赤原先生にお声がけした後、瀬森先生にお声がけしました。元々お二人は共通の知り合いが複数いらっしゃって、お互いの存在を知っているとのことだったので。
赤原先生の等身の高いクールな絵と、瀬森先生の性癖が強めの作風は相性が良さそうだなと思い、タッグを組んでいただいたらおもしろいかなと(笑)。
――お二人とも『簡ロマ』が商業デビューですよね。もともとBL作家志望だったんですか?
瀬森菜々子(以下、瀬森) 別名義で執筆関係のお仕事を少しさせていただいていたので、BLのお仕事はお誘いいただけて、ただただ嬉しかったですね。
赤原ねぐ(以下、赤原) 私は趣味でBLを描いていたものの、それを仕事にしようと考えたことはありませんでした。ただお声がけいただいた少し前に働いていたお店が閉店しまして……。「何かしないと!」と考えていた状況でお誘いいただいたので、「何もしていない状態だし、やってみようかな」と(笑)。ありがたかったです。
担当 それは初耳でした……! タイミングが良かった(笑)。
――一緒に作品をつくり上げる上でBLの趣味趣向は非常に重要なのではないかと想像します。赤原先生と瀬森先生は趣味趣向が合っていたのでしょうか?
赤原 趣味が合うかと聞かれると合わないですね。特に二次創作に関しては全く(笑)。私はNGがほぼないから何でも大丈夫なんですけど、瀬森さんはこだわりが強くて……。
瀬森 そうなんですよ。私は完全に攻め受け固定派でこだわりも強いので……。カワイイ顔や美形など、“顔のいい男の攻め”がとにかく好きです。
赤原 私は顔に興味が全くなくて(笑)。どちらかと言えば内面重視派です。
瀬森 赤原先生とお話していて、自分のこだわりと真逆の意見などを聞くと「そんな……!」となることが多いのですが、そのたびに赤原先生が「まあまあ……」とたしなめてくれます(笑)。
ただ一次創作だと“男前受け”や“ヤンキー受け”、“強面受け”が好きというところは共通していますね。