今回の「全英女子オープン」では、初日65の6アンダーで単独首位に立つロケットスタートを決め、その後出入りがあったものの、何とか上位をキープして最終日最終組のティーに立った。優勝したブハイが崩れるトラブルに陥ったとはいえ、終盤には1打差まで詰め寄り、あわやと思わせるシーンも確かにあった。はたして、この結果をもって「渋野日向子、復活!」といえるのか。

ホールアウト後のインタビューで渋野は開口一番、「悔しいです」と涙をこぼした。そして、「結果に関しては、自分がすごく成長したと思いたいです。でも内容を振り返ると今日(最終日)も3パットを3回もしたり、すごくもったいないことが多かったし、自分のミスが目立ってしまったなと思います。難しい素敵なコースでこういう結果が出せて、悔しさもありながら嬉しさもあります」と話し、“シブコスマイル”と共に一定の手応えを感じている様子も見せた。

「完全復活というには、もうワンピース、確信の持てる何かをつかむ必要があるでしょう。今回の結果は、ブハイが75と崩れたから1打差になったともいえます。渋野は、最終日はパープレーですから、やはり伸ばせなかったのは課題だと思います。でもこの結果で、少しは自信が戻ってくるんじゃないかな、とも思いますよ」

そう話したタケ小山氏は今後のシブコに期待を寄せる。

2022年の海外女子メジャー5試合はすべて終わったが、米ツアーの残り試合はもちろん、早くも2023年以降の海外女子メジャーでのシブコの活躍に期待したくなってくる。

取材・文/志沢 篤
写真/Getty Images