住宅品質にこだわれる持ち家は夢が広がる

一方、持ち家は賃貸と違い住宅の性能にこだわることができるのはメリットです。多くの人が持ち家を欲しいと思うのも、家賃と同程度の負担で「こんなにいい家に住めるの?」と夢が広がることが大きいと思います。

実は僕も今、住宅を建てようと検討中なのですが、持ち家を考えたのはこの住宅品質が理由のひとつ。

今の家では夏と冬がストレスなのと、大きな地震が来たら助からないかもしれないと思ったのがきっかけです。持ち家なら耐震性も強化でき、高気密高断熱住宅に太陽光発電をつけるなどすれば、災害時に家をシェルターにできます。僕は持ち家にさほどこだわりはないのですが、住まいの役割として最も大切な命を守るという目的を考えると、賃貸よりも有利なのは事実なので、ここに価値を感じたのです。

ただし、災害は持ち家にとって脅威でもあります。もし被害を受けて住めなくなっても、住宅ローンは残るからです。このリスクは、災害の多い日本では決して他人事ではありません。

また30代で購入する場合、購入した住宅は70歳で築40年となり、リフォーム代が多くかかるという問題もあります。そう考えると、もし賃貸でも気にならない人であれば、子供がいる間は賃貸で生活をし、その後50代で夫婦ふたりで生活していくのに最適なサイズの家を買う方がよいかもしれません。

【持ち家のメリット】
●老後の住居を確保できる
●デザインや機能(耐震性や機密性など)にこだわった住まいを選べる

【持ち家のデメリット】
●長期ローンという精神的な負担
●維持費が必要
●災害後もローンが残る可能性がある