科学の歩みを目の前で

物語本編では、目の前に確かに“いる”千空たちの姿に大興奮しました!! 今回のドクステは、3巻までの内容を約1時間半にまとめています。台詞やストーリーで原作を丁寧になぞっていくばかりでなく、千空役の木津つばささんをはじめとする、俳優の皆さまの喋り方、佇まいが、まさに千空たちそのもの。決め台詞では、自然にコマが思い浮かぶほどでした。イメージと寸分違わぬ登場人物たちが、曲に乗せ、キレキレのダンス、豊かな歌声で物語を紡ぐと、情感たっぷり。「格好いい!!」と唸ったり、見惚れたり、涙したり、感情を揺さぶられました。
特に私は、杠役の西葉瑞希さんの歌声の虜に。杠の愛らしさだけでなく、覚悟が伝わる熱演でした。

子どもと大人が一緒に楽しめる、「科学ファンタジー演劇」とは!?_8
杠の声が、ステージ中盤を鮮やかに彩る 撮影/平沼久奈

そして、みんな大好きあさぎりゲン! 細身で長身、人を食ったような態度、駆け引き、声音の使い分け、千空の科学に度肝を抜かれる顔など、想像を遥かに超えてあさぎりゲンでした。今回のストーリーに出てこない、4巻以降に登場するポーズを取ってくださるなど、あさぎりゲン役、大隅勇太さんの役作りの緻密さと遊び心に感服しました。

子どもと大人が一緒に楽しめる、「科学ファンタジー演劇」とは!?_9
ペラペラ男・あさぎりゲンは、歌もマジックも披露 撮影/平沼久奈

俳優の皆さまの凄まじさを大いに堪能できるドクステ。原作ファンには、大いに期待して観に行っていただきたいですし、『Dr.STONE』に初めて触れるという方にもおすすめです!