情報が錯綜する時代、数千冊の書籍研究で手にした“本当の話”の価値

3000冊を優に超える数の書籍を、和書・洋書問わず読みふけり、正しいと思われる情報を常に比較、更新し続けている近代食文化研究会。そのストイックすぎる研究姿勢は、ドラマチックなエピソードに食いつきがちな現代メディアとは一線を画すとして、人気を集めている。

「ありがたいことに本はコンスタントに売れています。はじめたときは3、4冊書いてあとは海外への情報発信に活動を戻そうかと思っていたのですが、現在は5冊目を執筆中で、この後も何冊書く羽目になるのか見当もつきません(笑)。

ここではご紹介しきれなかった、東京風の醤油ラーメンは蕎麦屋から広まった話や、かつて焼き鳥は豚のホルモン焼きのことだった……など、驚きの近代食文化トリビアはたくさんあるので、興味があればぜひ書籍を読んでほしいです」

お好み焼は天ぷらのパロディだった?知られざる食文化トリビア_6
シンプルな東京風醤油ラーメンは、かけ蕎麦のテイストを取り入れて進化したものだったとか

納得できる近代食文化の編纂ができるまで、ひたすら調査と執筆を続けるという近代食文化研究会。その探究心の結晶たる著作が、後の世で歴史的な名著として語り継がれることになるかもしれない。