ソシャゲの出会いはもはや珍しいことではない
オンラインゲームでは、他プレイヤーとのコミュニケーションもゲームの主要な醍醐味だが、ソシャゲに限らず有志によるサークルがSNSで作られることも多い。
筆者が所属していた『スプラトゥーン』のチームでは、筆者の妻のみがほぼ紅一点だった。そのチームは理系の研究者的男子の割合が多く、すこぶる健全でいい雰囲気だったが、他のチームを見てみれば女性メンバーは当たり前のようにたくさんいる。そして、やはりどのコミュニティにおいても男女がいれば色恋のドラマが生まれる。
ほぼ既婚者のみで構成されるチームであっても、人気の女性プレイヤーを巡って男性メンバー同士が牽制し合ったり、新しく入ってきた女性メンバーに警戒を強める古参女性メンバーの話は枚挙にいとまがない。「ある男性とある女性が実はオフ会で飲みに行っていて、後に発覚してチーム内がざわついた」といった例は何度も耳にしたことがある。ゲームの世界のつながりが現実世界へのつながりへと変わる垣根は、思いの外低いようである。
『PUBG MOBILE』という、一世を風靡した人気シューティングゲームは、ゲーム内でクラン(チームのようなもの)に所属することができる。ここでの出会いが不倫につながるケースが多かったらしく、「パブジー(PUBGの略称)不倫」という造語が誕生したくらいだ……とその界隈の事情通は教えてくれた。「PUBGを通じて知り合った相手と、『人生で初めての不倫をした』という人を3人知っている」などの生々しい情報もある。
ゲームの楽しみ方は人それぞれなので他人がとやかく口を出すのは野暮である。しかし、ゲームの運営者を喜ばせるだけで、家庭の運営に支障をきたす楽しみ方はぜひとも避けたいところである。
文/武藤弘樹