シャワーを浴びながら泣き続けた娘

「キスされた! ママ、ママも危ない! まだ外にいるかもしれない……」

7月5日、買い物から戻ったA子さんを待っていたのは、泣きながら警察に電話をかける娘の姿だった。

フードデリバリーの配達員からキスされるなどわいせつな行為を受けたというB子ちゃんは、母親まで被害を受けるのではと案じて110番通報していた。

警察が駆けつけ、B子ちゃんは事情を聞かれた。証拠を採取する必要があり、すぐに入浴することもできなかったという。

A子さんが振り返る。

「その日は事情聴取が終わるまでお風呂にも入れませんでした。DNA鑑定などに必要な証拠を取るためです。家に帰ってきて『お風呂に入っていいよ』と言ったら、娘は浴室で声をあげて泣きながらシャワーを浴びていました」

北沢警察署(撮影/集英社オンライン)
北沢警察署(撮影/集英社オンライン)
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娘の肌には、赤くなった部分があった。

「後から聞くと、男に触られたところを、血が出るんじゃないかというくらい、ゴシゴシと力いっぱいこすって洗っていて……。肌が赤くなっているのを見て、本当に心が痛みました」

自宅の浴室で泣き続ける娘を前に、A子さんは事件がB子ちゃんに与えた心の傷の深さを思い知らされた。

この日配達された料理も、普段のように食べられなかったという。

取材に応じるA子さん(撮影/集英社オンライン)
取材に応じるA子さん(撮影/集英社オンライン)