戦争へと傾倒するのは、強大国
戦争とは人を殺し、私たちの身の回りのすべてを破壊することです。それは、国家間の紛争を解決するための非常にネガティブな手段と言えます。
国家間で紛争が生じた場合、最も良いのは平和的な手段で解決することです。紛争の解決のために戦争をする必要はまったくありません。そして、戦争はいずれにしても紛争を解決しません。
たとえある国が勝利を収めたとしても、ただ勝利を喜ぶことはできません。戦争の代償は非常に大きく、戦争に巻き込まれた国々が財政破綻に追い込まれることさえあります。ですから、日本はもちろんすべての国にとって、戦争ではなく、交渉、仲裁、あるいは裁判を通じて紛争を解決する方がよいのです。
私は第二次世界大戦終結80周年となる2025年8月に長崎を訪問しました。長崎の博物館では、長崎に投下された原子爆弾によって引き起こされた被害の大きさとその犠牲者の多さを実感しました。
今では、全世界を破壊できる核兵器も存在すると思われます。国家間の問題や紛争を解決するために戦争に頼り続けていたならば、最終的には核兵器を使用することになり、全世界が影響を受ける可能性もあります。そうなれば、紛争当事国だけではなく、世界中の人々の命が失われることになるでしょう。
私は長年、戦争を犯罪化するための運動に取り組んできました。私たちは二度の世界大戦を経験し、7000万人の命と、数兆ドルに及ぶ財産を失いました。世界大戦は、紛争を解決するための戦争を終わらせることを目的としていました。けれども強大な国々は今なお戦争に訴えることで、世界的な覇権を確立しようとしています。
その犠牲となるのはたいてい軍事的に弱い国々です。そうした弱い国の人々は、自国を守るためにゲリラ戦など非正規戦に訴えるようになり、結果として世界は皆にとって安全でない場所となっています。
このように戦争へと傾倒するのは、強大国が持つ特徴です。彼らは、毎回勝利を収められると信じているからこそ、戦争を始めるのです。けれども、強大な国々は実際には勝利していません。実際には相手国の犠牲者による報復が続き、それは無差別なものになってしまうことが多いのです。













