「教師本人からの申し出だけで処分をするのは、刑事訴訟と同じで難しいです」

一方、今回問題になった期間よりさらに10年ほど前には、高校教師と生徒が恋愛するドラマが放送され、「生徒を相手に恋愛する教師なんかたくさんいるし、卒業を待って結婚する者だっている」と話す元教師もいる。

今回の処分対象以外にも同様の問題が起きていなかったか、過去にさかのぼって調査する考えはないのかとの質問に対して、都教委は「被害者からの申告もなく(教師)本人からの申し出だけで処分をするのは、刑事訴訟と同じで難しいです。自白だけでは有罪にできないのと同じで、(処分も)できないという考え方があり、それはする予定はございません」と回答。元生徒側が「被害」と捉えて申告しない限りは問題にできにくい仕組みのようだ。

写真はイメージです(写真/PhotoAC)
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一方、2022年4月には、教職員が合意の有無を問わず児童生徒との性行為を行なうことなどを禁じ、性暴力等の事実があると思われる場合には学校などへの通報を、犯罪の疑いがあると思われる場合には所轄警察署への速やかな通報を定めている「教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律」が施行されている。

恋愛感情の有無にかかわらず、教員が児童生徒と性行為をすることは許されないという法整備が進められた。

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また、刑法には2023年7月の施行で、16歳未満の者にわいせつ目的で誘惑するなどして面会する行為を犯罪とする「面会要求罪」が新設された。子どもから信頼を得て性的目的を達成しようとする「性的グルーミング」と呼ばれる行為は犯罪であるとの認識がようやく社会の中で広がりはじめている。

今回、被害女性が申し出た経緯は分かっていない。しかし、教え子と性関係を持った教師はどれだけ時間が経とうと「教師失格」の烙印が押される――その事例が作られたことには間違いない。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班